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聖書を毎日、一日数章、一生学ぶプログラム

聖書を毎日、一日数章、一生学ぶプログラム

スク-ルカウンセラ-だより・46~54

スク-ルカウンセラ-だより・46   99・9・24(金)
読めば、ためになる心の栄養剤

 楽しい親子運動会も終わり、秋を本格的にむかえる時だ。雨が多い毎日だが、みんな元気に過ごしているかな。

 台湾では大きな地震があり、ニュースではその報告がトップとされている。日本は神戸の経験があるので、同じような思いになって(共感)、台湾の人のことを考えれると思う。一人でも多くの人が、救出されてほしいと願っている。みんなも同じ思いであると思う。

生徒相談室で、何を学ぶことができるの
 先生は現在、月曜日と水曜日に登校している。生徒相談室の部屋に電気がついていて、靴があれば、登校しているということだ。遠慮なくノックしてほしい。君の勇気を待っている。

 すでにいろいろと相談にのっているのだが、最も多い内容は、友達関係のことだ。同じクラス、同じ学年、また先輩、後輩のこと・・・・心の中にあるモヤモヤをそのまま先生にぶつけてくれる人もいるし、いやな思いを正直に話してくれる人もいる。また友達を助けてあげれない自分に失望している人もいる。・・・・・みんな何とかしたいと思って、相談してくれる。実は、こんな人は、心温かい人なのだ。そのままではダメだと思っているので、答えを求めて、先生の所にやってきてくれる。・・・そして時間をかけて、本音の自分(本当の自分)を見つめて、友達の心の流れを考えて、解決の糸口を見いだす。・・・・実はこんな作業は、私たちが生きる限り、一生しなければならない作業なのだ。みんなのお父さん、お母さんも同じ事に悩んでいる。

 いち早くこの作業のプロになろう。これを専門的な言葉でいうと、beingを育てるという。これは自分自身を育てることになるのだ。感情的に爆発する心を持ちながら、冷静に今の流れを見れる人になれる。問題のド真ん中にあっても、解決の糸口を発見できる人になれる。そんな心の作業を、生徒相談室で得てほしい。

 先生は最近、釣りに熱中している。池でバスやギルはもちろんのこと、和歌山港でおいしいアジやイワシを釣っている。釣りは、魚のいる所に、竿を投げなければいけない。またタイミングも必要だ。その作業ができて初めて、大物を手にすることができる。・・・・心も同じように、自分という竿を投げてみないと、解決の糸口なる魚を釣ることができない。勇気を持って、挑戦してみよう。大物は、君の足下に泳いでいる。

(荒川中 相談員篠原利治)


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スク-ルカウンセラ-だより・47   99・10・22(金)
読めば、ためになる心の栄養剤

黄金の2学期

 2学期の中間試験も終わり、黄金の2学期を充実して歩んでいることと思う。

 3年生にとっては中学校生活の最高のイベント、修学旅行の興奮もさめやらぬところだろう。3日間も同級生と共に過ごすと、友達の隠れた習慣、くせを発見するだろう。どんなにカッコつけてても、メッキが剥がれるようにばれてしまう。それがまた学校では味わえない素晴らしい学びになる。

 1年生、2年生も、チームやクラスで友達と接してて、徐々に変わっていく仲間の姿に戸惑い、友達関係、人間関係で悩みが増えてきていると思う。実際、先生の所に相談に来る人は、同じような悩みだからだ。でもこれは、健全な成長の証拠。多くのものを取り入れても、パニックにならない心を作っているために、姿が変化していく。実は、君の心と姿も変化していて、まわりの人に受け入れてもらっているので、安定しているにすぎない。君のわがままを、誰かさんが、だまって引き受けているのだ。それがわかると、涙がこぼれるぞ・・・・・誰かさんが、だまって聞いてくれている

 人間関係の問題は、人間関係で説明がつく。たとえば・・・・・・

・暴走族のバイクの爆音・・・「みんな俺にふりむいてくれーーー」と、近所の人をたたき起こして、関係を作ろうとしている。だれも人がいない山奥で騒ぎはしない。

・不良といわれている生徒の汚い言葉(何を言っているのかわからない言葉)・・・「勉強や成績では、ほめてくれない先生やお友達、僕のことを忘れないで」と言っているように先生には聞こえる。その証拠に、クラスで尊敬されている生徒は、このような言葉を使わなくても、みんな信頼して従ってくれる。だから全てに自信がみなぎっている。

・暴力は、「今すぐ、僕を認めてくれーーー」と、強制的に関係を回復しようという姿が隠れている。本当は弱い人かもしれない。

・嫉妬(しっと)は、いつも君の心にあるだろう。「私の親友がとられるかもーー」「あの子と遊ぶと、親友が私から離れていくー」・・・そんな不安から、悪口、かげ口が生まれてくる。関係が奪われる不安があるので、いつまでも悩む。

 などなど・・・・・関係概念で、だいたいの説明はついてしまう。あとは、その自分の心を知って、生きていくかが、勝負だ。 

 君が小さいとき、トイレに行くのが怖かったことがあるかい。「なんだか怖い・・」でも、窓の外の白いものが、カーテンだったと分かれば怖くない。心の流れも同じだ。分かってしまえば、後は回復にむかって歩けばいい。回復にむかう力は残っているはずだ。その回復の道を、一緒に考えていこう。それが一番大事・・・・・

                (荒川中 相談員 篠原利治)

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スク-ルカウンセラ-だより・48  99・12・21(火)
読めば、ためになる心の栄養剤

いよいよ2000年

 2学期も終わり、楽しみな冬休みが始まろうとしている。有意義な日を過ごす為にその秘訣を教えよう。

 この年末年始は、様々な緊張がある。もちろん年が変わる為でもあるのだが、今年は特別な年となる。1000年に一度の4桁目が変わる年となる。今までにない事も起こってくると思う。その変化に注目し、その過程を分析する事も楽しみの一つだ。

 先生は、コンピューターの世界も注目している。2000年問題は、2000年にならないとわからないので、じっくりとNETの世界を注目しようと思っている。妙なウイルスが入らないように注意している。しかし警戒ばかりしては、良い情報を得ることはできない。どんどん積極的にメール交信して、仲間を得ている。先週は、京大の原子力の研究所で、脳腫瘍を除去する研究をしている方と親しくなった。その方は、物理学と医学の両方を京大で学び、この研究をされている。誰も知らない分野に近づく研究は、その人の生きる気持ちを高めている。先生も本当に感動した。

自分が知らないことを知る楽しみを持とう
 将来を思うと不安になる。しかし楽しみにも思える。なぜなら今の自分には、わからないからだ。「知る楽しみ」を持とう。それが、充実の道だ。身近な事から始めたらいい。まわりの人々のあわてている心。何でそんなにあわてているのだろう。必ず理由がある。その理由の中心部分をいっしょに背負ってあげると、人はおちつく。喜んでいる人は、何で喜んでいるのだろう。その理由があるのだ。それを考えると、実に楽しい。喜びは移ってくるのだ。こちらもうれしくなる。その人と共に、単純に喜んであげよう。きっと親しくなれるぞ。

 先生はこの12月、クリスマスのイベントで忙しくしている。毎年12月23日は500人規模のクリスマス会をしている。町の人々を招いて、みんなでクリスマスをする希望をもっている。実に楽しい。もちろん中学生も歓迎だ。ぜひ参加してほしい。これから始まる冬休み、有意義な時を持とう。そのカギは君が持っている。

(荒川中 相談員 篠原利治)


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スク-ルカウンセラ-だより・49  2000・1・18(火)
読めば、ためになる心の栄養剤

3学期・三番目のチャンス

 お正月が終わり、学校生活が始まりました。この3学期は短いので、大切にしたいと思います。心の中に浮かんでくるものを大事にしながら、それを手がかりにしながら、学んでいこう。

 先生は、はりきって学校生活を始めようと思っていたのですが、実はギックリ腰で3日間も寝込んでしまいました。17日(月)が、初めての登校になり少々複雑な気持ちでおります。・・・しかし、このことを通して何かを学ぼうと寝込みながらも、思索の毎日を過ごしました。ピンチをチャンスにできるかが、その人の値打ちになってくるので、体が動かなくても、心のトレーニングです。

 こんな話があります。遊牧民の世界でのはなし・・・昔、その族長は、次のリーダーを決めるために、3人の青年を選びました。そして最終的に1人を選ぶために、テストをしたのです。族長は、3人の青年にこう言いました。「あの向こうの山の頂上まで行って、帰ってきた者を次期リーダーにしよう」と。

 彼らは、争うように走り出していきました。・・・すると一人目が、優越感に浸りながら帰ってきました。「族長、私が一番でした」と。二番目は、悔しい思いに浸りながら、「残念、二番」と言いたいような顔をしていました。三番目は、なかなか帰ってきません。もうあきらめて途中でやめて、帰ってしまったのでしょうか。・・・少しすると、ニコニコしながら帰ってきました。頭がおかしくなったのでしょうか。彼はこう言いました。「族長、このような世界で窮屈に暮らすのではなくて、大きな世界で生きませんか。山の向こうには、肥沃な土地が開けていますよ」と。彼は、希望を見て、希望を持って帰ってきました。もちろん族長は、この3番目の青年を次期リーダーにしたのです。

希望を見て、それに生きている人には、魅力がある
 今までのようなリズムで、うまくいかない時にこそ、思索のチャンスがある。実に裏技がある。まわりの人々が驚くような発想がある。先生もそれを見いだそうと毎日を楽しみにしながら生きている。

 最も遅い三番目、その人に開かれているチャンスは、じっくりと眺めるということだった。走り回っている先生にも、三番目のチャンスがやってきた。ゆっくり動くことによって理解できること・・・・実は、身近に素晴らしい仲間がいるということ。一人ではないということ。同じ気持ちで生きている人がいるということ。・・・三番目のチャンスの3学期。君もこのチャンスを手にしてほしい。まわりを眺めて、希望を見いだそう。

(荒川中 相談員篠原利治)


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スク-ルカウンセラ-だより・50  2000・2・1(火)
読めば、ためになる心の栄養剤

最後に残るものとは

 一月が行く、二月が逃げる、三月が去ると、語呂合わせで言われるように、この三学期は、すごい早さで過ぎていく。三年生にとっては、受験の準備と共に最後の中学校生活を充実させよう、何を学校に残せるか、どんな思い出をもって卒業しようかと、考えている事と思う。もちろん一年生、二年生も進級するのだから、いい思い出を作ってほしい。 

いつまでも残るものは、愛(いい思い出のみ)
 先生は、君たちのような中学生だけでなく、年をとった人にもお話をする事がある。つまり「死んでいくことが近い人」にもお話をする事があるのだ。何を残していくかを考える話をするのである。37才の先生には、難しい仕事だけれど、できるだけその人と同じ気持ちになって、いっしょに考える。

 以前こんなお話をした。あるおばあちゃんは、息をひきとる時に、枕元の通帳とハンコを握りしめて死んだ。しかしもう一人のおばあちゃんは、いっしょに住んでいて、いつも喧嘩ばかりしていたお嫁さん(自分の息子の奥さん)の手を握って、「いろいろありがとう」と言って死んだ。その後、毎年その方の法事があると、「あのおばあちゃんは、いい人だった」と言って、みんな喜んで集まる。もちろんお嫁さんも、おばあちゃんとの辛い思い出より、最後の言葉を感謝して、その日を過ごしている。・・かたや(このことは説明しなくてもわかるでしょう)

 いつまでも残るものは愛です。人間には、いい思い出のみが残るように神さまがしてくれているのかもしれない。なぜなら辛い思い出のみが残ると、これからの人生を歩めないからだ。先生は多くの方からの相談を受けていると、そう思う。

君たちは、何を残していく
 学校生活の過ごし方、卒業の仕方、進級の仕方は、君たちの一生の歩み方に似ている。たぶん彼は、こういう生き方をするんだろうなと思って、先生は寂しく君たちを見る時もあるし、うれしく思える時もある。この2月だから言いたい。いいものを残して、校内の先生方や友達の心に、いつまでも覚えておける思い出を与えてあげてほしい。この考えは、きっと君たちのこれからに役立つものになると思う。

 いつまでも残るもの・・・それは、人を押しのけて自分がかき集めたものではなく、自分が損をして人に与えてあげたもののみが残る。このことを本当に知って、荒川中での中学校生活を過ごしてほしい。これが先生の本音だ。

(荒川中 相談員篠原利治)


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スク-ルカウンセラ-だより・51 2000・2・15(火)
読めば、ためになる心の栄養剤

春の準備を始めよう

 朝、寒くって寒くって、起きるのがつらい毎日、いつまでも布団の中にいたい。そんな戦いを、君も経験していることだろう。「冬来たりなば、春遠からじ」と、言われるように、春は確実に近づいている。先生はわくわくしている。

 昨日、先生が登校すると、校長先生が春の準備をされていた。春の花を夢見て、園芸の作業をされていた。もちろん君たちは授業中であった。・・・・・校内も春の準備を始めている。

君にとっての春の準備とは
 3年生にとっては、文字通り受験が春の準備である。「桜咲く」? 春からの学校を決める大切な時だ。今まで蓄えた学力を、惜しみなく出しきってほしい。しかし本当の意味での春の準備とは、春になってから何をするかを、心の中で描くことだ。1,2年生は、今からその準備を始めてほしい。「君は温かくなったら何をする」・・・夢をもって描いてほしい。描ける人は、それをつかむだろう。

 充実した毎日を過ごしたいなら、充実した生活を具体的に描こう。朝から夜の生活のリズムも、実は描いた人が、そのリズムをつかめるようになっている。春は温かいから気持ちもゆるんで、漠然と、だらだらと生きてしまいやすい。だからなおさら、今、しっかりと描いておこう。

夢を背負って、実現していく人(一流の生き方とは)
 プロ野球の選手の素晴らしい活躍と、ファンを楽しませるプレイは、どこから生まれてくるのだろうか。実はそのほとんどは、自主トレとキャンプで作られている。それは、人には見えないようになっている。限界まで自分を追い込んで、自分をいじめて、自分を励まして、本当の自分の実力を知る。そして体力、技術、やる気を充実させて、春の開幕をむかえる。開幕から始まるのではなく、一年分もう先に得て、選手はスタートする。それが一流の生き方だ。

 先生も、3月27日(月)~29日(水)、春に備えてキャンプに入る。それは、過酷な無人島での生活だ。もう11年も続けている。便利な生活から離れて、寒い眠れないテント生活に身を置いて、いろいろと考えるのだ。30~40人の中高生と共に、姫路から船に乗って、家島諸島の西島に渡る。今回は、荒中の中からも生徒をつれていく予定だ。(もし興味があるなら、先生まで申し出てほしい)自分の人生のビジョンを組み立て、自分の心の実力を蓄えるために、春からの生き方を描く。そして帰ってくるのだ。すると4月からのスタートに、違いが出る。ロケットスタートで開幕ダッシュを手にすることができる。・・・今この2月は足腰を鍛えて読書に励み、多くの友達を話す時間を大切にしている。まさにプロ野球選手以上の気持ちで生きている。こんな人生は、実に楽しいものだ。昔にこだわって、失ったものを悔やんで生きているのではない。常に前のものにむかって、体を伸ばしつつ歩んでいる。君もこんな生き方をしてみないか。すると必ず充実を手にする事ができる。さあ、君も春の準備を始めよう。

(荒川中 相談員 篠原利治)


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スク-ルカウンセラ-だより・52  2000・2・22(火)
読めば、ためになる心の栄養剤

君たちのクラスに参加して

 最近、君たちのクラス、授業に時々参加している。静かに勉強しているクラスもあれば、教えている先生がかわいそうに思えるクラスもある。関係のない話をしている人、歩きまわっている人、先生の話を聞かないで質問ばかりしている人。そのままの自分を出して生きているのは素晴らしいが、出す所を間違えば、いいものも、やがてダメになる。そんな危険性を持っている君たちに、知恵を授けよう。劇薬、麻薬も、手術前に用いれば、人の痛みを和らげる麻酔薬になる。

本当に強いレスラーは、最後に勝つ
 いつも騒いでいる、暴れているレスラーは、最初だけは勇ましい。ゲタや凶器をふりかざして、かっこよく入ってくるのだが、やがて負けて帰っていく。そんなレスラーは勝ったためしがない。反則負けか、あっさり負けるかのどちらかだ。俗に言う悪役レスラーである。かたやいつも最後には勝つ、勝負強いレスラーは、静かで自信に満ちている。それには秘密があるのだ。勝利をつかむ人は、自分の必殺技を知っている。ここぞという時に一発逆転の技を持っているので、いつも落ち着いて、自分のペースで生きている。力道山の空手チョップ、馬場のジャイアンチョップ、猪木のコブラツイスト(ちょっと古いね)、今では、アンディのかかと落としや、ピーターアーツのキックかな。それが出れば、勝負は決まる。だから初めに、どんなに敵が暴れようとも、涼しい顔をして、眺めている。それが本物だ。実は、そんな魅力ある人には、ファンが多い。見ている人も安心してここぞという時に出る、一発逆転の技を期待している。君たちも、K-1を見ていると覚えがあると思う。

 みんなの期待に応え、本当の自分を出して、まわりの人を喜ばす人間になろう。それは、はじめからバタバタしていない。じっくり状況を見て、自分のペースで生きている。そして、ここぞという時に実力を出す。そんなアンディのような中学生はいないものだろうか。それこそ本当の番長だろう。

 先生は君たちのクラスに参加して、そんな心がたくましい子がいないだろうかと思っている。友達関係においても、勉強においても、クラスを楽しくすることにおいても、ここぞという時に実力を出せる、担任の先生以上の力ある生徒の出現を期待している。・・実は、このだよりを読んでいる君がその人かもしれない。君の一発逆転の技を見たいファンは大勢いるぞ。   

(荒川中 相談員篠原利治)


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スク-ルカウンセラ-だより・53 2000・3・7(火)
読めば、ためになる心の栄養剤

卒業式を前にして(卒業生に贈る言葉)

 今週はいよいよ、3年生を送り出す大切な卒業式の週となった。先生の一番楽しみな行事だ。いかにして1・2年生が協力して式を盛り上げるか。そして3年生はどのような顔で、希望にあふれて学校を卒業していくのか。見ている先生も本当にうれしくなる。今日は、卒業生に贈る最後のカウンセラーだよりを書こうと思う。今日は少し難しいぞ。しっかり読んで理解してほしい。

信じるから愛する人生を貫こう
 今日は最も大切なことを伝えよう。それは友達と長くつきあうルールであり、君たちが将来結婚して家庭を持つときにも、また生きている限り役に立つルールについてを話す。

 人はなぜ親しくなっていくのだろう。それは自分にとって、その人が必要だから。実際には、条件つきの愛「私にとって都合がいいから、この人と親しいと便利だから、こんなことをしてくれるから」などだ。これだけなら君は必ず人に失望する。条件はやがて消えていくのだ。

 いつも元気で、人の役にたつ仕事をバリバリしていた人が、先日入院した。するとその人は、今までの笑顔を失い、私にこう言った。「先生、私はもうダメだ」と。私はその時に、その人と一緒に話し合い、こう言った。「もし入院した君がダメな存在なら、今まで君がお見舞いで励ましてきた患者さんたちはみんなダメ人間なのだろうか。それは大変失礼なことではないだろうか」と。人は何かできる人間だから、素晴らしいのだろうか。するとできなくなれば、自分を見失ってしまう。いろいろできる人ほど、このワナに陥ってしまう。

 いろいろできる人だから(いろいろできる自分だから)愛するのだろうか。必ずできなくなる時がくる。結婚相手も、いろいろできる人だから愛するのだろうか。自分に都合が悪い相手になる時が必ずくる。・・・君たちの心の中に刻んでいてほしい言葉。「人を愛するのは,この人が○○できる人だから愛するのではない。それはどんな事があっても君を信じてくれる人がそばにいるから、その人に応えたいという希望があるからこそ君は生きれるし、そして君も人を信じれるようになるからこそ、人を愛することができるのだ。」信じるから愛する人生を貫こう。この無条件の関係で人生をながめることができると、

君の本当の財産(心の資産)は豊かになる。
 先生は多くの人から、「真実な人だ」と信じてもらって生きている。だから時々、恥ずかしい時がある。ずるい自分が見えたとき、ごまかしたくなる時。奥さんに対して、一緒に荒中で働いている先生や君たちに対して。そして多くの人から信じてもらっているに足らない自分であることに、失望する時がある。するとわかってくることがある。・・・実はみんなにゆるしてもらって生きているんだなって。学校の先生方もみんなと同じなんだよ。悩んだり、悲しんだり、喜んだり、成長しながら生きている・・・そんな思いに触れるとき、素直に謝れる力をもらって、いつも関係を修復して生きている。先生はこんな考えにいつも浸りながら生きている。だから君たちにも「信じるから愛する人生をおくってほしい」。これが卒業生に贈る言葉だ。いろんな事に負けないで、挑戦して歩んでほしい。もし道がわからなくなったら、いつでも先生を訪ねてきてほしい。先生は君たちと同じ桃山町に住んでいるし、荒川中にいる。まもなく君も卒業だね。これからが楽しみだ。卒業、本当におめでとう。

(荒川中 相談員篠原利治)


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スク-ルカウンセラ-だより・54 2000・3・23(木)
読めば、ためになる心の栄養剤(今学期 最終号)

心ウキウキ、春がやって来る

 3年生の卒業式には、みんなよくがんばりました。1.2年生の協力があって盛り上がりましたね。花のアーチを持って、卒業生を送り出すみんなの姿に感動しました。これからの荒中を、1.2年生が支えることもうれしく思っています。ピカピカの一年生を迎えて、4月から良いスタートをきってほしい。

最近の相談から
 ある昼休み、1年生の生徒からこんな質問をもらいました。「先生、勉強とチーム、どちらが大切ですか」「答えはどっちもだよ」みんなはどう思うかな。学校は勉強するところでもあるが、心の故郷、思い出作りの場所でもある。毎年先生だって、思い出を作っている。だから学校の中にあるものは、みんな大切なんだよ。

 卒業式の後、卒業生に会うと、どことなく寂しそうだ。行き場を失った旅人のようだ。岩出に行ったり、学校のチームに来たり、先生の家まで来てくれた人もいる。やっぱり中学校での3年間は、彼らにとったら故郷なんだよね。今の1.2年生も卒業すればわかると思う。だから今をしっかり楽しんでほしい。

いやなことがあると、どうしてる
 みんないやなことがあると、どうしている? 誰かにあたるの? 弱い人(弟や妹。年下の人)にあたるなんて最低だよね。ぜひ仲のいい友だちと話して一緒にがんばってほしい。みんなの知っているモーニング娘。も、以前は全員オーディションに落ちた人なんだって。なのに、みんなで協力して、今では小さな子供も歌っているほどの楽しい曲を歌っている。やっぱり苦しい時にいろいろ経験して、大きくなったんだろうね。そんな歌声も聞きとってほしい。「wow wow wow wow」「u~~~HA HA」

安心しておれる場所つくり それは荒中
 いよいよ進級だね。4月からは、新2年、新3年。君たちの使命は自分の勉強だけじゃない。後輩たちのため、みんなのために、安心して登校できる荒中を作ることにもある。授業もチームも、みんなのモラル、意識が上がって初めてそれは実現する。「みんなのために」という気持ちが素晴らしい学校を作る。それは、先生が作るのではなく、在校生の手にかかっている。先生は、4月からの君たち新しいクラスを楽しみにしている。また授業を見に、チームに合流しに、行こうかな。楽しく行こうぜ。

(荒川中 相談員 篠原利治)



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